響き第6章ネイティヴ・ハワイアンのメインになる取材地。
ハワイ諸島で最も大きい島の為、ビッグアイランド(Big Island)という愛称で、呼ばれることが多い。
人口は、約18万5千人(2010年調べ)。面積は、日本の四国の約半分の大きさである。
島の最高峰のマウナケア山(Mauna Kea)は、4,205m。富士山よりも高く、海底から計算すると世界一の高さを誇る。
また、地球上最もアクティブな活火山と言われるネイティヴ・ハワイアンの聖地キラウエア火山を含む、ハワイ火山国立公園がある。
カメハメハ大王の生誕地、復元されたヘイアウ(神殿)など、キャプテン・クック絶命の地でもあり、歴史的にも重要な場所が多く点在する。
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ヒロ
ハワイ郡の郡庁所在地。
ハワイ島で最大の地方自治体地域。政治・経済の中心地であり、日系移民によって開発された都市。
東海岸の南ヒロ地区に位置しており、ホノルルに次ぐハワイ諸島第二の港湾都市で、ハワイ島西海岸のコナと共にリゾート地としても知られている。ハワイ島最古の町。
ヒロとはハワイ語で、編み方、ロープという意味。
現在も多くのネイティブ ハワイアンの住む地でもある。
《別名 雨の都》
ハワイ諸島に北東から南西へ吹く卓越風の風上にあるので西海岸のコナに比べて雨が多く、アメリカ合衆国でもアラスカ州南東部のケチカンとヤクタトに次いで3番目に降水量が多い地域である。そのためこのようにも呼ばれている。
《地名の由来》
定説はないが、「新月の最初の夜」か、あるいは「ポリネシア人の航海者」にちなんで命名されたものであろうと言われている。
世界最大のフラコンテスト「メリー・モナーク・フェスティバル」開催地である。
《メリー・モナーク・フェスティバル》
現在ハワイでフラと呼ばれるものは、欧米風的、観光音楽的なフラ・アウアナ(現代フラ)と、ネイティヴ・ハワイアン伝統のフラ・カヒコ(古典フラ)の二つに分類される。
ネイティヴ・ハワイアンによって企画され、初めてフラ・アウアナとフラ・カヒコを部門別けして開催したのが、このメリー・モナーク・フェスティバルという世界最大のフラ・フェスティバルである。
キリスト教受容によって弾圧されていたフラを復興させたカラカウア王(通称「陽気な王様」=Merry Monarchと呼ばれたためこの名称)を記念したものである。
48年前に始まったこのフェスティバルは、押し寄せてきた欧米文化によって端に寄せられ、沈黙していたネイティヴ・ハワイアン文化の復活であり、彼らの創造の時代の始まりでもあった。
毎年、3月下旬から4月上旬(イースターサンデーから)の一週間で開催される。
フラコンペティションのほか、パレード、コンサート、クラフトフェアなど開催され、町全体がフェスティバルとなる。
メインとなるフラの大会は、前夜祭(ホイケ・発表会)を含めて4日間、エディス・カナカオレ・スタジオで行われる。
ソロ「ミスアロハフラ」、グループで古典フラ「カヒコ」、現代フラ「アウアナ」を競うものである。
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ヒロ 〜ケアウカハ〜
ヒロのビーチでハワイアンの聖地といわれているケアウカハ。
白人達が土地を横暴に支配してゆく時代に、“ハワイアンの血統を持つ民” のためにクヒオ王子が確保した一帯。
生い茂る緑 (モンステラやアヴァプヒ) と溶岩に波が穏和に砕けるビーチパークが続く地域。
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コナ
ハワイ島の西海岸に位置する。町はノース・コナ地区、サウス・コナ地区とに分かれている。
ハワイ島で2番目に大きな都市、カルアイ・コナはハワイ島の商業中心地でもあるが、この都市をはじめとしてハワイ島の拠点となる地域である。
フアラライ山沿いに広がるコーヒー・ベルトでは、コナコーヒーの生産が行われる。
ノース・コナ地区には日系人が多めで、コナ高野山大師寺(真言宗)もある。
ハワイ諸島に北東から南西へ吹く卓越風の風下にあるので、東海岸のヒロに比べ雨が少なく、比較的乾燥した気候である。
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キラウエア火山
ヒロ南西48kmに位置する。地球上最もアクティブな活火山と言われるネイティヴ・ハワイアンの聖地。
1983年1月3日以来ずっと噴火を続けている。
ハワイ火山国立公園として1916年に国立公園に認定。ユネスコにより1980年に世界生物圏保護区に指定され、1987年には世界遺産地域に登録された。
キラウエア火山の火口ハレマウマウは火の女神ペレの住みかとされている聖地。
古来ハワイにおいてフラは、火山の女神(火の神)ペレ(pele)に、彼女の妹であるヒイアカが、ペレの怒りを鎮めるために踊ったのが始まりとされている。
ネイティヴ・ハワイアンは、今でもペレが生きていると信じ、神を敬う気持ちを大切に持ち続けている。
新たな地と命を生み出す神聖な場所にふさわしい、大地の形成と破壊の原始的プロセスを目撃できる景色が広がる場所である。
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マウナケア山
標高 4,205mの楯状火山。
裾野にあたる太平洋の海洋底から測ると、10,203mの高さがあり、エベレスト山を抜いて世界で最も高い山である。
ハワイ島を形成する5つの火山のうちの1つ。
ハワイ語でマウナ・ケアとは「白い山」の意であり、冬になると山頂が雪に覆われることから名づけられた。
山頂には、過去30万年間に少なくとも4回の氷河エピソードがあったことを示す証拠が残されている。
山頂近くには、先史時代に石器用の玄武岩が採掘されていたとされるアヅ採石場 (Adz Quarry) がある。
このアヅ採石場にある厚い岩石は、溶岩が氷河の下で噴出したときに形成されたと考えられている。
12月〜1月にかけての平均最低気温・平均最高気温 -3.2℃/-2.4℃
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ワイピオ渓谷
ハワイ島のハマクア地区にあり、ハワイ語で「曲がった水」を意味する崖に囲まれて海に面した谷。
水が豊かなこの地には、落差390mのヒイラヴェ滝やカルアヒネ滝など幾つかの滝が流れている。
ネイティヴ・ハワイアンが、古から聖なる力が宿る地であると信じられていて、王族のゆかりも深く、今も大事に守っている。
かつては王族が住む政治の中心地であり、険しい崖には洞穴があり、そこには多くの歴代王達が、埋葬されている。
今でも現地の人が昔ながらの生活を営んでいる地域。
現在、50人程のタロイモ農家や漁師が暮らしている。 |