世界の12の先住民族の物語を紡いでいく旅。ドキュメンタリー映画「響き 〜RHYTHM of DNA〜」
HOME
12の先住民族
ミッション
製作会
賛同者
DNA
12の先住民族
※「撮影終了」の先住民族名をクリックすると、取材済みの撮影手記などをご覧になれます。
ABORIGINAL:アボリジナル
CELT:ケルト民族
ALASKAN TLINGIT:アラスカクリンキット族
HOPI:ホピ族
TAIWANEE HILLTRIBE:台湾の原住民族
NATIVE HAWAIIAN:古代ハワイの先住民族
AINU:アイヌ民族
UNKNOWN:未知
Taiwan Indigenous Peoples
撮影前のプラン
>>> 撮影手記に戻る <<<
「アジェンダ・レス」からの脱却
アジェンダ・レスからの脱却

ドキュメンタリー映画「響き 〜RHYTHM of DNA〜」のもっとも大切なコンセプト、「アジェンダ・レス」

「アジェンダ」すなわち「計画」、それを「無くす」または「失う」という意味である。

そして、今旅、、、

響き第5章台湾の原住民族編から、「アジェンダ・レス」を手放す。

これまでの、響きのもっとも重要な考えで、エンジンであった。旅で起きた数々の奇跡は、「アジェンダ・レス」によるもの。

これまでの4つの旅を通して、響きも私自身も大きく成長出来た。特にホピから帰ってからの私自身の変化は、まるで生まれ変わったかのような感覚さえもある。

響きは、今後一切の「拘り」を無くす。

それは、私自身が響きそのものであることに、完全に目覚めたからだ。すべては、あるがままに。そして、旅を続ける。

響きの今後のコンセプトがあるとすれば、このように言えるだろう。

「来るもの拒まず、去るもの追わず」

民族の呼称

響きは各民族の呼称について細心の注意を払っている。それは、彼らに西洋文明が押し寄せて来た近代、呼び名に差別的な意味合いが含まれているからだ。

例えば、オーストラリアの場合、呼称「アボリジニ」は差別的な意味が含まれている為、「アボリジナル」と呼ばれる。

他にも、「インディアン」は、「ネイティブ・アメリカン」。「イヌイット」は、「エスキモー」。などなど。

そして、台湾の場合、「原住民族」と呼ぶ。

彼らにとって、先住民族の「先」という言葉は「既になくなってしまった」を意味する為、元々の存在である「原住民」という表現がなされている。

取材コンセプト

「アジェンダ・レス」響き第5章台湾の原住民族編は、アミ(阿美)族を中心に取材を進める。

そして、今回のテーマは、「調和」

彼らの宗教信仰は多神教で、日本と同じような祖先崇拝がある。

しかし、今のアミ族は、他の国の先住民族同様、近代、西洋文化の波に宗旨替えが行われて、大部分がキリスト教である。

このように、彼らは外来の宗教の影響を受けてはいるが、古来の信仰の元素も生活様式の中に垣間見ることが出来る。

響きは、全編を通して、「今に生きる先住民族」が根幹にある。

彼らが先祖代々から伝わる知恵を今の時代にどう生かして、次の世代にどう繋いでゆくのか?

「変わるもの」と「変わらないもの」

人類にとって、進化とは何か?

ともすれば、西洋的な価値観から捉えた場合、固げに伝統文化を守ることが、自分たちのアイデンティティの継承であるかのように見える。

しかし、東洋は、「融合」という「進化」を遂げているのではないだろうか。

東洋に限らず、世界の先住民族に多く見られる、融合する力。

外来文化に対して、反発するだけではなく、自分たちの中に取り込んでしまう。

外見は、時代の潮流に呑まれて、まるで文化が消えてしまったかのように見えるかもしれない。しかし、民族に流れるスピリッツは脈々と生きていて、DNAに刻まれた記憶は、次の世代へと受け継がれてゆく。

日本の先住民族、「縄文」も、消えたのではなく、僕たちのDNAの中に確かに生きていると思う。

そして、融合には、「調和」するセンスを求められる。

花蓮の周辺などに古くからいるアミ族も取材するが、都市部に移り住んでいる彼らを訪ね、現代文明に生きる台湾の原住民族の「調和」するセンスに触れる。

アミ(阿美)族について

アミ族アミ族は、台湾の原住民族の中で最大の人口。その数、約18万7000人(台湾の人口は約2300万人)
台湾原住民の総人口の35%を占めている。

主に花蓮、台東の縱谷平原および東海岸に分布していて、「平地原住民」に分類される。

このように、平地に居住しているが、アミ族住居地の一大特色は、それは水辺に住むこと。

また、アミ族は、南勢アミ、海岸アミ、秀姑巒アミ、卑南アミと、恒春アミに分類される。

今のアミ族は沢山の異族人と融合し、包容性の高い、外来文化、他族を受け入れやすい民族ということも特徴である。

言語
アミ語はオーストロネシア語族の一種であり、固有の文字は持たない。
年配の世代は日本語も使う一方、若い世代は中国語(台湾国語)を使用している。

生活
米などの農業や、豚などの家畜で生活し、海岸部では漁業を営んでいる。
伝統的な集落は、他の原住民の集落に比較して大きく、500人から1000人規模が典型的である。
また、花蓮や台東、あるいは遠く離れた台北や高雄で都市生活を送るものも多い。

宗教信仰
日本と同じような祖先崇拝があり、多神教。
彼らは「kawas(カワス)」を中心とする固有の宗教をもっている。

※「kawas(カワス)」とは、鬼や神などを指す。

宇宙の中で最も重要なのは「kawas」で、

東方に暮らす海神kafitは海域や氣象、航海、漁、地震および台風を掌握。

西方に暮らす造物神 maladawは土地森林、動植物、争いおよび年齢階級組織を掌握。

祖霊は南方に集まっており、家族を見守っている。

北方に暮らす女神のdogiは寿命、生育、性別、婚姻、健康、族別などを掌握。

その中心概念は、宇宙のいろんな現象を解説する基礎でもあるが、彼らの多くがキリスト教徒になった今でも、生活にうまく溶け込んでいる。

母系社会
アミ族は母系社会で、家族の仕事は女性が主体となり女性が責任を持つ。
家業や財産についても長女が受け継ぎ、その優先順位は女性側にあって、姓も母方の姓が引き継がれる。
母親を「太陽(cidar)」と称する。
赤色の伝統的な服飾や羽の冠、花の冠、肩帯びに付いた円形の貝殻、腰帯に付いた鈴などはすべて太陽である母親を象徴している。

社会組織
伝統的なアミ族は典型的な母系社会だが、全ての公の物事と重要な祭典は全て男性が中心になって行われる。
また、男性の年齢によって階級があり、厳密な集落組織が形成されている。
礼儀を遵守する民族でもある彼らの年齢階級組織は非常に厳格。長老が高い地位にあり、絶対的な権威をもっている。
長老たちの会議には否決権があり、年齢階級の法則を一貫している。また、礼儀の訓練も年齢階級教育において最重要課題のひとつとなっている。

祭事
アミ族の多くの祭典は、生命儀式、農作業祭儀、鬼払い、福招きと深く関わっているが、中でも豊年祭は、今年一年の平穏な暮らしと満ち足りた衣食住を
神や祖霊に感謝する重要なお祭り。

工藝、芸術、音楽
祭事の歌舞だけではなく、日常の歌舞も豊富で、原住民の歌舞といえばアミ族の歌舞といわれるほどである。
その歌と踊りのリズムは華やかで、とても力強く、アミ族舞踊の特色が見られる。
音楽の他に、木彫り、独特の造型で祭儀と生活両方に使えるアミ陶器、複雑かつ華麗的な伝統衣服と十字刺繍など代表性のある芸術もある。

始祖伝説
太古、南方にあったサガランという大陸が天変地異え海中に沈んだ。
その時臼に乗って北上し、台湾に辿り着いた。二人はその地に落ち着いて結婚し、子孫も増えた。
そして『我々は北にやって来た』事を記念し、北を意味する『アミ』を民族名とした。

豊年祭

豊年祭アミ族は水を重視する部族である。彼らは海を渡ってやってきたばかりでなく、今も水の近くに暮らしている。
水は生命の源と考えられ、巫女は水によって病を治し、新婦は水を担ぐことで愛情を表現し、お墓参りの時には親しみと畏敬の念を込めて水をまく。
これらはアミ族が水に対して深い思い入れを抱いていることを示している。
また、彼らは大海や大水からさまざまな教えを受けて来た事もあり、歌や踊りの中にも浪を表現する言葉がよく登場する。

そんな彼らにとって、祭りはとても大切な神事である。
祭りには豊年祭、播種祭、捕魚祭、海祭などがあるが、中でも、今年一年の平穏な暮らしと、満ち足りた衣食住を神や祖霊に感謝し、新たな年も何事もなく過ごせるようにお守りくださいという意味の祭りである豊年祭、「イリシン」は最も重要な祭祀儀式で、毎年夏に行われる。

期間は2週間ほどで、時期も日数も村によって異なるが、基本的に南部の台東県では7月、北部の花蓮県では8月に行われる。
祭ではブタが殺され、皆で肉を分けて食べる事が行われる。色彩豊かな衣装が着られ、歌や踊りが行われる。

また、10月から11月にかけて、アミ語で「シカワサイ」と呼ばれる女シャーマンが主催する祭りがおこなわれる。
これには8〜15歳の子供が集められ彼らは盛んに踊る。特に祭りの終りの半月ほどは激しく踊り、その間にトランス状態に陥った童女が次代のシャーマンに任命される。

その他の原住民族

台湾の原住民族は、言語や文化の異なる複数の民族から構成されており、現在、行政院原住民族委員会によって、Amis(阿美族)を含め16民族が認定されている。

響き第5章台湾の原住民族編は、アミ族を中心に取材を進めるが、その他の原住民族も訪ねようと思う。

彼らに伝わるお祭りや音楽を中心に撮影する。

以下、その他の原住民族の紹介。

台湾の16の原住民族

アミ Amis(阿美族)
響き第5章で主に取材対象となる原住民族。詳細は上記参照。

タイヤル Atayal(泰雅族)
台湾原住民の中でも2番目に多い8万5000人の人口規模を持つ民族集団。居住地域は台湾の北部から中部にかけての脊梁山脈地域である。
タイヤル語は固有に文字を持たないため、その表記にはカタカナやローマ字を用いる。日常的にはタイヤル語、北京語、日本語が混用される。

口承伝承に基づくアニミズムがあり、樹木や岩石などが現在でも神格化されている。
日本統治時代の皇民化教育では神道が布教されたが、現在では鳥居や石灯籠など神社の遺構が残されている程度。信者はほとんどいない。

伝統的には焼畑農業と狩猟によって自給自足的に生計を立てていたが、日本統治時代以降、近代的な農業生産方式の普及が進んだ。
ただ、タイヤル族の居住地域はほとんどが急峻な山岳地域であり、水稲栽培など平地向けの農業は不向きである。
そのため現在では果実、茶、ビンロウなど商品作物の栽培が広く普及している。

パイワン Paiwan(排湾族)
台湾南部に住むインドネシア語系に属する原住民族。
広義にパイワン族と呼ばれるものには、北部より山地のルカイ族と北東部より平地のプユマ族とが含まれ、南部山地に分布するのが狭義のパイワン本族で、
その北西部を除けば自らパイワンと称する。

粟の栽培が儀礼的にも重視されるが、タロイモの畑地栽培も盛んである。

六年祭(五年後祭)
人神盟約祭で降臨した神が5年後に神界に戻ったのち、一部の精霊がなおも地上に留まり、6年目に神界に戻るという伝承にしたがって執り行われる祭り。

ブヌン Bunun(布農族)
南投県信義郷、仁愛郷、花蓮県卓渓郷、万栄郷の山岳部を中心にその他高雄市桃源区、ナマシャ区、台東県海端郷、延平郷などにも分布している。
人口は約5万人。独自のブヌン語を有する。ブヌンとはブヌン語で人を意味する言葉である。

社会組織は、長老制度による父系氏族大家族社会で、長老者会議各家族の長老たちが集まり村の政策決定を行なう。
民族意識が強く、民族の固有言語を保っている数少ない台湾原住民族である。主に中央山脈の両側に住み、典型的な高山民族といえる。

「小米(粟)の豊作を祈る歌」など八部和音唱法の歌をもつことで知られる。

ルカイ Rukai (魯凱族)
中央山脈南部の霧台地区、屏東県、高雄県に約15000人が分布している。
パイワン族と類似した貴族制度を有し、会所制度を有す父系社会である。独自の言語のルカイ語を有す。
畑作を中心とした農耕を行うが、畑は住居よりやや離れたところにある。これは他部族との交戦やトラブルをさけるため。
住居は層状にはがれる鉄兵石を使った、石造竪穴式住居。

昔はツァリセン族(Tsarisen、澤利先族)とも呼ばれた。「ツァリセン」とは「山の人」を意味する呼称である。

プユマ Puyuma(卑南族)
台東の西側の平原、卑南郷に住む。人口は約1万人。

規律正しい一族として知られている。全盛時代には「山地王」と称されるほど立派な社会組織と軍隊があった。

ツォウ Tsou(鄒族)
ツォウ(鄒族、曹族)は、南投県、嘉義県、高雄県に6千4百人が散在している。「ツォウ」とは人の意。
ツォウ語を母国語とする。人口約6500人。

好戦的な狩猟民族だったが、後に農耕や漁労を営むようになった。現在はタケノコやワサビ、高山茶を生産している。

ツォウ社会は、クバと称される男子集会所を中心とした厳格な父系社会である。各氏族の長老によって村落全体の問題を解決する合議制が採用され、頭目が実務を担当する社会構造となっている。

美男美女ぞろいとのイメージが強い。男性は雉の羽がかざられた皮の帽子、皮ズボンという勇壮な姿。女性も細やかな図柄を刺繍した胸当てなどを着用し、両性とも赤色を基調とした衣装を身につける。粟をまくミヤポ、粟の収穫祭のホメヤヤのほか、トフヤかタッパンのクバで2月か8月に交互におこなわれる男性の成年加入式と戦闘の神をたたえるマヤスビなどの祭祀が知られる。

サイシャット Saisiyat(賽夏族)
人口5400人、台湾原住民族でも少数の民族。
台湾の北西部の山地、新竹県と苗栗県の境界にまたがって居住している。
典型的な父系社会。

タイヤルや客家と隣接して北サイシャット(新竹県の霧峰郷)と南サイシャット(苗栗県の南庄郷と獅潭郷)に方言が大きくわかれる。

祖霊祭のほかにパスタアイ(矮靈祭)で知られている。パスタアイは北と南にわかれて2年に1回、6日間にわたってほぼ同じ過程でおこなわれる。
10年に1回は大祭が催されるパスタアイは、サイシャットに米の耕作や歌と踊りを教えたタアイと呼ばれる小人たちとの交流の伝説にもとづいている。

服装は赤色と白色を基調としていて、全面を貝のビーズで装飾した上着や、目の文様などを精緻に織り込んだ織物など手工芸の評価が高い。

タオ Tao(達悟族)
タオ(達悟族)は、台湾原住民のなかで唯一島嶼部の蘭嶼に住む民族集団。ヤミ(雅美族)とも呼ばれる。人口は3000名あまりで、島内に6つの集落がある。
島に住んでいることと生活全般にわたるタブーが多かったため、原住民族のなかでもっとも文化的な独自性が保たれている。

毎年4月から7月にかけて飛魚祭が行われるなど、漁労や造船にかかわる風習が多く見られる。特にチヌリクランには念入りな文様がほどこされ、船の完成時にはにぎやかに進水祭が行われる。男たちは独特の表情と身ぶりで威嚇し、悪霊(アニト)をはらう。

非常に平和な民で、首狩りの習慣をもっていなかった。

サオ Thao(邵族)
南投県の魚池郷と水里郷にかけて居住する民族で、日月潭湖畔に大半の人々が住む日月村がある。総人口約600名。
台湾の原住民族の中で最も少ない民族である。
年間を通しての主たる祭りは、種まき祭、狩猟祭、豊年祭で、そのほか除草祭と収穫祭がおこなわれている。

クバラン Kavalan(けい瑪蘭族)
クヴァラン(別名、カバラン、けい瑪蘭族)は、長らく漢民族と文化的に融合した平埔族として扱われていた。しかし、1980年代からの粘り強い民族認定運動が実って2002年12月25日に第11番目の原住民族として認定された。人口は約1000人。もともとは宜蘭県の蘭陽平原一帯に居住していたが、漢人と同化が進んだものは宜蘭県にとどまり、残りの人々は南へ移動して独自の言語と習俗を保った集落を形成した。新城郷嘉里村、豊浜郷(磯崎村、新社村、豊浜村)、長浜郷(樟原村、長浜村)などに居住している。シャーマンによる治療儀礼で知られる。

タロコ Truku(太魯閣族)
台湾東部・花蓮県北部の秀林郷、卓渓郷を中心に分布する。
台湾における12番目の原住民。現在、約18,000人から23,000人が存在。
農耕、採集、狩猟を中心とした生活を送っている。
父系小家族社会であり世襲の頭目が村落を取りまとめている。

男女とも16歳から20歳ごろに顔面を中心にイレズミをおこなった。男性のイレズミは狩猟や敵の首をとったことを示した。女性のイレズミは、大人になったことと織物の技術が優れている証として、美しさを増すものとして入れられた。粟を収穫した7月におこなわれる祖霊祭が、重要な祭礼である。

サキザヤ Sakizaya(撒奇ざ雅族)
長らくアミ族と混合されていたが、2007年1月17日に台湾の行政院によって正式に独立した民族と認められた。第13の原住民族。
現在の人口は、推定で5千人から1万人とされている。台湾東部の花蓮県に分布。
祭りには豊年祭、火神祭(Palamal)などがある。火神祭は最も重要な祭祀儀式である。

セデック Seediq(賽檮資ー)
台湾の中部、南投県と花蓮県の境界にまたがって居住している。
2008年4月23日に台湾政府台湾における14番目の原住民とされた。
現在の人口は、推定で5〜6千人とされている。

サアロア Hla alua(拉阿魯哇族)
原住民族のなかでこれまでツォウとされてきた。
ツォウ語を母語とし、曾文溪上流域(嘉義県阿里山郷)を主な居住地とする阿里山ツォウと並び、ツォウという1つの民族に分類されてきた。
阿里山ツォウを「北ツォウ」、サアロアとカナカナブを「南ツォウ」と2つ二分けることもあった。
サアロアHla’aluaは、そのころから「サアロア」と自称してきた。サアロア語を母語とし、ホウ濃渓上流域(高雄市桃源区)を主な居住区とする。推定人口500人程度。
サアロアは神聖な貝を祀るミアトゥグスmiatungusu(聖貝祭)を重要な祭りとする。

カナカナブ Kanakanavu(か那か那富族)
原住民族のなかでこれまでツォウとされてきた。
カナカナブkanakavu(か那か那富)は、大きくツォウに属し、単独原住民族と認定を受ける以前から「カナカナブ」と自称。
カナカナブ語を母語とし、楠仔仙渓上流域(高雄市那瑪夏区)を主な居住地とする集団である。人口は500人程度と推定される。
親族集団で粟収穫を祝うミコンmikong(またはカナイアラkanaiara、米貢祭)を重要な祭りとする。

ヘイホ(平埔族) *現在台湾原住民族申請中 
台湾原住民族と同じくオーストロネシア語族で、今から5千年前から2万5千年前に台湾に移住してきた人々。
漢民族と婚姻関係を結んだり、混住したりしていたために融合が進み、文化的に変容した民族を平埔族と総称している。
独自の祭祀や治療儀礼、服装などを大切に伝えている人々もいるが、平地に漢民族とともに混住していたため、自らが平埔族であることを隠して名乗りたがらない人々も多い。
原住民族の民族認定や文化の尊重がすすんだことに刺激を受け、祭祀の復活などを通してアイデンティティを模索したり、民族認定をもとめたりする活動が盛んになってきている。

HIBIKI Color 赤:太陽 黄:月 白:宇宙 これらの色を合わせて「世界」を意味する。